ピート・シーガー氏死去 反戦ソング
1960年代に世界的にヒットした反戦ソング「花はどこへ行った」などで知られる米シンガー・ソングライター、ピート・シーガー氏が27日、老衰のためニューヨークの病院で死去した。94歳だった。「花はどこへ行った」はベトナム戦争への反対運動を、「ウィ・シャル・オーバーカム」は米公民権運動を象徴する歌となり、ボブ・ディランら多くのミュージシャンに大きな影響を与えた。「花は‐」はピーター・ポール&マリーが歌い、日本でも人気となった。
19年、ニューヨーク生まれ。ジャーナリストを目指しハーバード大に進学したが退学。第2次大戦後はバンド「ウィーバーズ」で活動したが、共産党員だった過去を問題視され解散。米議会下院の委員会で証言を拒否し、有罪判決を受けたこともある。
晩年まで環境保護などの運動に取り組み、近年は格差社会に抗議する「ウォール街を占拠せよ」運動のデモに参加した。
2009年1月には、オバマ米大統領の就任記念コンサートで歌った。