桑田「ひとり紅白」障壁クリアDVD化

 サザンオールスターズの桑田佳祐(57)が昨年12月にパシフィコ横浜で行ったAct Against AIDSのチャリティーライブ「昭和八十八年度!第二回ひとり紅白歌合戦」が映像化されることが19日、分かった。当初は映像化の予定がなかったが、ファンから要望が殺到。急きょカバーした新旧の名曲55曲の関係先と交渉し、商品化にこぎつけた。3月12日にDVD&ブルーレイで発売される。

 4日間で計2万人しか見ることのできなかったプラチナ公演が、ついにお茶の間に届けられる。5年ぶりの「ひとり紅白」は、桑田が新旧の名曲55曲を4時間かけて歌い上げたチャリティーライブ。沢田研二の「TOKIO」ではワイヤに吊られて宙を舞い、和田アキ男の「笑って許して」では3メートルの巨大和田人形とともに熱唱した。

 驚きあり笑いありの内容で、ライブ終了後から映像化を求める声が殺到。とはいえ、公演のMCで桑田が「なんでもDVDで売っちゃうんじゃないよ」とツッコミを入れるなど、当初は映像化の予定がなかった。このため、カバーしたアーティストは多岐にわたり、楽曲の使用許諾は困難を極めたという。

 特に高い壁となったのが48曲目の「Born This Way」。レディー・ガガの楽曲だが、桑田は90歳のジジイ・ガガとして、一部の歌詞を日本語に替えて歌った。海外アーティストのためガガ側との交渉先は国外を含め複数カ所あり、桑田流のジョークの中に世界平和への思いが込められていることを訴えることでなんとか許諾を得たという。

 約20万枚を出荷している前回の「ひとり紅白」と比べ、交渉期間は2倍。それだけに、日本のポップス界をリードし続ける桑田の幅広い音楽観が表現された、見応えのある映像に仕上がっている。

 桑田はラジオで、アルバムに向け、デモテープの制作も始めたことを明かしており、今年も精力的な活動を見せてくれそうだ。

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