つんく♂喉頭がん公表「まさか自分が」

 ロックバンド・シャ乱Qのボーカルで、アイドルグループ・モーニング娘。’14らを手掛ける音楽プロデューサーのつんく♂(45)が、喉頭がんであることを6日、発表した。昨秋からのどの不調を訴え、声がかすれている状態が続いていたが、2月に早期のがんと診断されたという。治療のために歌手、タレント活動は休止するが、プロデュース業は継続する。

 紅白歌手にして希代の敏腕プロデューサーでもあるつんく♂から、商売道具の“美声”を奪っていた病魔の正体が判明した。所属事務所を通じてファクスで、2月に早期の喉頭がんと診断されたことを公表した。

 つんく♂の報告によると、7~8年前から声帯左側に違和感を覚え、ファルセット(裏声を出す歌唱法)ができなくなっていたという。昨年8月末から1カ月間、シャ乱Qの結成25周年コンサートツアーをこなしたが、「昨年10月くらいからさらに声全体がハスキーになり、声が出しにくい状態」となり、2月に手術を受けて細胞を検査し、喉頭声帯にがんが見つかった。

 つんく♂は昨年11月14日、ドラマの制作発表にしゃがれ声で登場し、驚く報道陣に「声帯のあたるところが内出血して、アズキ豆大のふくらみができた」と説明。今年1月2日の「ハロー!プロジェクト」のコンサートでは、のどの異物について「詳しく調べるにはのどを開かなきゃいけないので、若干リスクがある。2月か3月にも、手術するかを検討したい」と話していた。現在放送中の携帯電話メーカー・auの出演CMでも、つんく♂の声はかすれた状態のまま撮影された。

 関西人らしい明るいキャラクターで知られるつんく♂だけに、ファクスには「『まさか自分が』と驚いたのは事実ですが、『病は気から』と申します。これも人生における何かのヒントだと思い、ポジティブに進んで行くと決心したところです」と前向きに記した。さらに、病気を発表後、更新したブログには、がんと一緒に向き合ってくれている妻への感謝もつづった。

 関係者によると、現在、入院はしていないという。今後は歌手やタレントとして表舞台に出る仕事は休止するが、治療と並行し、プロデュース業は可能な限り継続する方針。病を克服したつんく♂が再び、ファンの前で歌声を響かせる日が待たれる。

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