北島三郎、被災地で「北の漁場」大合唱
歌手の北島三郎(77)が15日、東日本大震災で被災した岩手県大槌町の赤浜漁港を訪れ、復興を目指す住民たちを歌で激励した。NHK総合「突撃!アッとホーム」(土曜、後8・00)の「幸せサプライズ」の企画で、昨年をもって同局の「紅白歌合戦」を卒業し「残りの歌手人生は、恩返しの思いを込め、全国を回って歌で力を届けたい」と話していたサブちゃんが、その第一歩を踏み出した。放送は4月5日。
「あっ、サブちゃんだ!」。会場の後方から漁師に扮(ふん)した北島が姿を見せた瞬間、赤浜漁港は大騒ぎに。大歓声が起き、握手を求める何重もの輪ができた。
北島が「俺も大槌の漁師になったぜ!」とあいさつすると、盛り上がりは最高潮に。そのまま漁師たちのダンスをバックに、海の男の歌「北の漁場」を熱唱。アンコールでは同曲を地元の漁師と一緒に大合唱した。
今回は「突撃!アッとホーム」の企画での訪問。震災から3年、壊滅的な被害から再起した大槌町の漁師たちが「漁が再開できたのは地域の方の支えのおかげ」と、感謝を伝えるイベントを企画した。その中で「北の漁場」に合わせたダンスを披露し、北島がサプライズ登場した。
北島の被災地訪問は2年半ぶり。自ら「同じやるなら、地元の漁師と同じ気持ちで」と、かっぱ、長靴、ねじりはちまきの完全な漁師スタイルで熱唱した。そして「あえて悲しいことは言わない。3年が経過した。後ろを振り向かず、あの海、山の向こうに幸せがある!そう信じて前を向いて頑張ろうよ」と、復興を目指す人々にエールを送った。
今回は短時間の滞在だったが、北島は「みんな元気で、逆に俺が元気をもらったよ。力になれるなら何でもやる」と、あらためて誓っていた。