吉高、愛貫く 朝ドラ前2作に負けない
次期NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」(月~土、前8・00)に主演する女優の吉高由里子(25)が31日の放送開始を前にデイリースポーツの取材に応じ、ドラマにかける意気込みを語った。「あまちゃん」「ごちそうさん」と前2作が話題作となっただけに、クランクイン前に感じた重圧や撮影中のエピソードなどを独特の“吉高節”で明かした。
「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子氏の波瀾(はらん)万丈の人生を描く「花子とアン」。主演の吉高は、クランクイン前に監督から「楽しんで、思いっきりやってくれ」とアドバイスされた。ドンと背中を押されたわけだが、本音はと言うと…。
「『ふざけるな』と思いましたね。『楽しめ』と言うのは、簡単だよ、って」と苦笑い。「でも、初めて撮影中に『いい作品になるなぁ』って思ったんです。いつもは、できあがった作品を見て思うんですけど、(父役の伊原剛志ら)家族たちを見ていたら、ふと思って。何となくの直感っていいじゃないですか?」。
8カ月に及ぶ長丁場の現場、英語のレッスン…。吉高にとっては、初めて尽くしの作品だ。実は、右利きの役も初。これまで普段の左利きのまま演じていたが、初めて日常生活から右手を使うよう矯正。「ダイエットになりました」と笑う。
作品への思い入れは当然ながら強い。「くじけず、『花子とアン』という作品を最後まで愛することを貫きたい。愛が重いくらい、過保護になりすぎるくらい、自分の子供のように…」と熱く語る。ただ、インタビューの数日前に「花子‐」の次期作「マッサン」のヒロインが発表され、無名の米女優に注目が集まったことには「もう次の朝ドラの会見があるし、時間は無情にも先へ先へと行くんだな、って」と驚きの顔を浮かべ「こっちは、まだ始まってないよ!!」と必死に訴えた。
どこまでも本音で、飾らない“吉高節”。前2作が高視聴率を記録した話題作であることにプレッシャーを感じつつも、「発表されたときの方がプレッシャーがありました。今は悔いが残らないようぶつかっていけたら、と思っています」。
役柄そのままに真っすぐで、ずぶとい新ヒロインがお茶の間に新風を吹き込む。