朝ドラ“まれちゃん”第2の能年を発掘
2015年前期のNHK連続テレビ小説が、石川県・能登地方を舞台にした「まれ」に決まったことが24日、都内で発表された。ヒロインの希(まれ)がパティシエ(ケーキ職人)を目指して奮闘する姿を描く物語で、希役は夏までにオーディションで決定する。地方を舞台にした現代劇も、日本人ヒロインをオーディションで選考するのも、大ヒットした2013年前期の「あまちゃん」以来となる。
朝ドラ92作目のヒロインはケーキ職人の卵・希だ。夢ばかり語るダメ男の父の影響で、夢を見るのが嫌いな少女。高校卒業後は輪島市役所に勤めるが、幼い頃に父からもらったデコレーションケーキが“家族の幸せの象徴”と思い出し、世界一のパティシエを目指して横浜で修行する。
脚本はドラマ「クロサギ」や映画「あしたのジョー」などを手掛けた篠崎絵里子氏(46)で「能登の人たちには郷土愛があり、ヒロインとその家族を受け入れてくれると思った」と語った。製菓指導は能登出身のカリスマパティシエ・辻口博啓氏(47)が担当する。
ヒロインはオーディションで選考。制作統括の高橋練プロデューサーは「ヒロインは生真面目で困った人を助けてしまうような人柄なので、困った笑顔がかわいい人。能年玲奈さんみたいに新人でもいい」と、能年級の逸材を期待した。
「ごちそうさん」「花子とアン」と朝ドラの高視聴率が続くが、火を付けたのが「あまちゃん」。「まれ」もオーディションで選ばれるフレッシュなヒロイン、地方が舞台の現代劇、食べ物が登場と「あまちゃん」の方程式でヒットを狙う。
高橋氏は「能登にも地域の言葉があり、今探しているところ」と、「じぇじぇじぇ」に続く流行語の誕生にも意欲。来春は北陸新幹線も開通予定で、相乗効果で能登ブームが巻き起こりそうだ。