女性アイドルグループ、モーニング娘。’１４のリーダー・道重さゆみ（２４）が、今秋の全国ツアーを最後にグループを卒業することが２９日、分かった。山口・周南市文化会館で行った全国ツアーの公演中に自ら発表した。歴代最長の１１年在籍し、グループの人気をＶ字回復させた立役者は「超！でっかく、超！かっこいいモーニング娘。に仕上げてから、卒業して次の世代にバトンタッチしたい」と残りの期間を全力投球することを誓った。

　２００３年１月１９日のオーディション合格から４１１８日。モー娘。のレジェンドが、卒業を決断した。

　アンコールで、ファン１６００人に「今年の秋ツアーをもって、卒業します。突然のことでビックリさせてしまって、ごめんなさい」と報告した。会場からはどよめきと「イヤだ～」という声が飛ぶと、涙ぐみながら頭を下げた。

　道重は、藤本美貴（２９）や亀井絵里（２５）、田中れいな（２４）とともに第６期メンバーとしてグループ入り。１２年５月に新垣里沙（２５）の後を受け、リーダーに就任。「大好きなグループへの恩返し」を目標に突っ走ってきた。

　直近５作のシングルはオリコン初週１位を獲得。世間から“モー娘。復活”と評価されたことで「少しずつ恩返しできているのかな、と思った」と実感した。さらに同期の田中が卒業した後のツアーで、若手メンバーの成長を確認し、自身の卒業を決断。「安心感があって、ここから新たな一歩を踏み出したかった」と故郷・山口での発表となった。

　「リーダーになってからはずっと緊張して、毎日のように、緊張とプレッシャーで吐きそうだった」と話した道重。現在のメンバーは、９～１１期の１０代での構成となり、リーダーにのしかかる孤独な負担は大きかった。

　それでも「ここからが本当の恩返し。まだ後輩に伝えたいこともある」とキッパリ。リーダーとしての責任を最後まで果たす決意を見せた。