お笑いタレントのビートたけし（６７）、歌手の郷ひろみ（５８）、女優の中村メイコ（８０）が２８日、東京都目黒区にオープンした「美空ひばり記念館」をお客さま第１号として訪れた。たけしはひばりさんの突然の訪問から親交を深めた秘話を披露。さらに記念館を利用したもうけ話を持ちかけるなど硬軟織り交ぜたトークでオープニングを盛り上げた。

　記念館のオープンをひばりさんとの思い出話で彩った。

　ひばりさんとの間柄を「表では関係が薄いけど、裏では濃い」と表現したたけし。出会いは３０年ほど前で、ひばりさんが、たけしが経営する居酒屋を突然訪問したことがきっかけだった。実はひばりさんの息子で現ひばりプロダクション社長の加藤和也氏（４２）がたけしの大ファンで「うちに来てください」と招待されたという。

　後日、軍団を引き連れて自宅を訪問。カラオケでひばりさんの生歌も聴くなど楽しい時間を過ごした。「八代亜紀とか島倉千代子のものまねがすごいうまいんだよ」と意外な特技も明かした。

　カラオケルームは当時のまま残されており、「おれに権利をくれりゃあ、６人一組で１時間５００万くらい取れる」と金もうけ企画まで提案。同所に両親を連れ来たこともあるという郷が思わず「たけしさん、そんなにお金に困ってないでしょう」と突っ込むと、「目の前にお金（になるもの）があるんだから、何で取りに行かないの。（家屋が）何億円にも見えるよ」と切り返し笑わせた。

　ただ、ひばりさんに対しての思いは格別で、「歴史上の人みたいな感じ。野球なら長嶋さんがそう。“会ったよ”って言うことが親孝行になった」と最上級の敬意を示した。記念館を文化財として国が支えることもまじめに提案したが、最後は「そこに理事として天下りたいですね」としっかりオチも付けた。