宮沢りえ“世界進出”へ「自分を疑う」
女優の宮沢りえ(41)が5月31日、埼玉県内で舞台「海辺のカフカ」(6月1~7日、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場)の通し稽古を行い、“世界進出”への意気込みを語った。舞台はすでに2015年のロンドン、ニューヨークでの公演が決まっており、宮沢にとっても初の海外公演。演出の蜷川幸雄氏(78)の「もっと自分を疑うんだ」という言葉を胸に本番に挑む。
原作は作家の村上春樹氏(65)の同名小説、演出は蜷川氏。ともに「世界の」という冠が付く豪華コラボによる舞台に宮沢が挑む。
自身初となる海外公演も決定している舞台のスタートに向けて、宮沢が胸に刻みつけているのが、蜷川氏の言葉だ。
厳しい演出で知られる蜷川氏だが、稽古場でのカミナリは主に、主人公・カフカ役の新人・古畑新之=ふるはた・にいの=(23)に落ちているという。その様子をそばで見ていた宮沢は、古畑に向けられた「もっと自分を疑うんだ」という言葉に感激。
どこまでも芝居を突き詰めようとする蜷川氏の姿に「“もっとやるべきことがあるんじゃないか”と思うのはエネルギーのいることなんですよね」と語り、「もっと‐」という言葉を台本に書き込んだという。
舞台は2012年に1度上演され、今回はキャストを一新しての再演。蜷川氏は海外公演について「こんなに素晴らしい俳優がいるんだから、(海外でも)使え使えといいたいね」と教え子たちの実力を評価し、売り込みにも一役買うつもり。村上氏の作品は世界中で人気が高いだけに、ニューヨーク、ロンドン以外からも公演の要請があるという。
宮沢は「村上ワールドをどう体現できるのか、わたし自身も楽しみです」と本番を心待ちにしていた。