中村蒼が「永遠の0」の特攻隊員役に
俳優の中村蒼(23)が、来年放送のテレビ東京開局50周年記念ドラマ「永遠の0」(放送日未定・3回)で、物語のキーマンとなる特攻隊員を演じることが25日、分かった。主人公の宮部久蔵(向井理)から“大事な約束”を託される大石賢一郎役。古風でまっすぐな日本男児を体現する中村は、本紙の取材に応じ、丸刈り頭を披露。役への熱い思いを明かした。
注目作の新たなキャストが明らかとなった。中村の役は、映画版で染谷将太(21)が演じた大石。主人公・宮部とともにゼロ戦に乗り込む若き兵士で、物語全編を通してキーマンとなる役どころだ。
阿部真士プロデューサーは「戦時中からタイムスリップしてきたような雰囲気を持つ、今の日本人には稀有(けう)な存在」と中村抜てきの理由を説明。「中村蒼さん以外には思いつきませんでした」と、ほれ込んでのオファーだった。
第2回からの出演となる中村は、ドキュメンタリー番組などで戦時中の時代背景や雰囲気を勉強。頭髪を9ミリに刈り込み撮影に臨んでおり「タオルが引っかかります」と笑う。
主演の向井理(32)とは、10年公開の映画「BECK」でバンド仲間を演じて以来の共演。中村は「成長した姿を見せたい」と意気込んでおり、現在、等身大スケールのゼロ戦に乗り込み、熱演中。
「映画とは別物ですが、ライバル的な気持ちもありますし、相乗効果でいい作品にしたい」と、あえて映画版は見ていない。「身近なところに、自分が守るべき人、守られている人がいるんじゃないかと、あらためて周りを見渡す作品になってほしい」という思いを込め、新たな大石像を作り上げる‐。