吉高「花アン」撮影終了で涙「宝物に」

 女優の吉高由里子(26)が26日、神奈川県内のスタジオでNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」(月~土曜前8・00)をクランクアップした。10カ月に及ぶ撮影を完走し「こんなに自分の中を占領する作品になると思わなくて、あふれる思いがいっぱいです」と感涙。初の朝ドラヒロインに“引退覚悟”で挑んでいたことも明かした。

 まるで作品に別れを告げるかのようだった。最後の撮影は、吉高演じる主人公・花子が「ごきげんよう」と去りゆく友へ言葉をかける顔のアップ。腹心の友・蓮子を演じた仲間由紀恵(34)と2人でモニターをチェックし、OKが出ると、目を潤ませて抱き合った。

 夫役の鈴木亮平(31)らから4つの花束を渡され「こんなにもらえるの?」と笑顔だった吉高だが、マイクを渡されると感極まった。心境を聞かれ「幸せな毎日でした。(共演した)みんなが体のシミになればいいなってほど大好きでした」と“吉高節”で声を詰まらせた。

 主演が決まったとき、「私が朝の顔でいいんだろうか?」と自問したという。「この仕事が最後になってもいいやと思っていた」と“引退覚悟”で朝の顔を務めたと明かした。

 「(女優を続けるか)迷ってやっていたところもあったんですけど、ステキな人たちと出会って、この人たちともっとやりたいなと、続けるきっかけにもなってしまいました。宝物になりました」

 25日までの平均視聴率は22・6%。前作「ごちそうさん」、前々作「あまちゃん」を超える数字だ。吉高も感じたようにサブキャラまで魅力あふれた作品はお茶の間で支持され、吉田鋼太郎(55)演じる九州の石炭王・嘉納伝助の出演シーンは当初より増えたという。

 昨年6月の主演発表から「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子として駆け抜けた1年2カ月。悩みながらも“こぴっと”ヒロインを演じきった。放送は9月27日まで。

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