妻夫木 久しぶりに青春しちゃいました
俳優・妻夫木聡(33)とKAT‐TUNの亀梨和也(28)が15日、都内で行われた映画「バンクーバーの朝日」(12月20日公開)の完成会見に登場し、カナダ・バンクーバー国際映画祭での同作の観客賞受賞を報告した。特別招待作品の中で、最も観客から支持を受けた作品に贈られる賞。妻夫木と亀梨は9月に行われたワールドプレミアに参加しており、現地の熱狂を肌で感じた2人による凱旋報告会見となった。
妻夫木は受賞の喜びを隠さなかった。「とにかくうれしかった。バンクーバーの人たちに応援してもらいました。よっぽど気に入ってくれたんでしょう」と一気に言葉を吐き出した。
戦前のバンクーバーに実在した野球チーム「バンクーバー朝日」の記録をもとに、当時の日系移民の姿を描いた作品。9月30日のワールドプレミアでも熱狂的な支持を受け、世界70カ国以上から集まった349作品の中から選ばれた。
受賞で苦労も報われた。妻夫木はキャプテン・レジー笠原役だが、撮影まで実生活での野球経験はほぼゼロ。「マンツーマンで練習したり、1人で壁に2時間ボールをぶつけたり…。(撮影中に)鼻血出したこともあります」と体当たりで役作りに取り組んだ。野球経験のある亀梨は「僕は軟式から硬式だったんですけど、硬式って怖いんですよ」と妻夫木の奮闘に舌を巻いた。
そんな思い入れのある作品とあって、4月のクランクアップ時には涙が止まらなかった。肩を組んだ出演者らに「キャプテン、何か一言」と促されたというが、妻夫木は「涙が出て来て、何を言ってるか分からなくなって…久しぶりに青春しちゃいました」。振り返るその表情は、やりきった充実感と、受賞の誇りにあふれていた。
今後も海外映画祭への参加が多数決まっており、30日に開幕するハワイ国際映画祭ではオープニング上映される予定だ。