歌舞伎俳優・片岡愛之助（４２）が２５日、幼少時に通った大阪市の「松竹芸能タレントスクール」で講演を行い、この日開幕したプロ野球・日本シリーズでソフトバンクと日本一を争う阪神に激烈エールを送った。昨年、大ヒットしたドラマ「半沢直樹」の当たり役であるオネエ検査官・黒崎駿一に“変身”してニヤリ。男性部下の股間をわしづかみにする衝撃シーンを再現し、２９年ぶりの日本一奪取に挑む阪神に猛ゲキを飛ばした。

　この日、愛之助は母校の新校舎移転・新カリキュラム説明会でゲスト講演を行った。終了後の会見では、阪神の９年ぶりシリーズ出場を「道頓堀川に飛び込むんはどうかと思いますが、大阪が盛り上がり、うれしく思います」と喜んだ。

　ここで報道陣から「大阪国税局にいた黒崎さんからもエールを」と求められると「久しぶりだなあ」とニヤリ。大人気となった冷徹オネエキャラに戻って、部下を震え上がらせた“股間握り＆名セリフ”を再現だ。２９年ぶりの日本一奪取が義務づけられた猛虎を「失敗したら、ツブすわよ！！」と“どう喝”し、会見場は爆笑に包まれた。

　現在も大阪在住で、上方歌舞伎をはじめ故郷の盛り上がりを願っている愛之助。「昔は、いわゆる弱い阪神が好きでして。負けても頑張れと。暗黒時代と呼ぶなんてとんでもない。あの時代、いやもう大好きでしたね」と振り返った。

　最近は多忙でテレビ観戦が中心だというが「強くなった阪神もすてきですし、僕も見習ってガンガン頑張りたい」と語った。

　講演では、自身が小学校時代に塾代わりに同スクールに通い、ドラマや歌舞伎に子役で出演したことで、歌舞伎俳優への道が開けた思い出を熱弁。参加した子供たちに「売れても東京に行かないで」と、大阪愛を訴えた。