海老蔵 息子と「五右衛門」で共演希望
歌舞伎俳優の市川海老蔵(36)が20日、都内で「初春花形歌舞伎」(2015年1月2~25日、東京・新橋演舞場)の製作発表会見を行い、長男・勧玄(かんげん)くん(1)と共演する夢を語った。演目の「石川五右衛門」は09年に父の故市川團十郎さんと共演した作品の続編。新作での新たな親子共演について「いつかそうなると思う」と自身の希望も含めて、実現を願った。
父との思い出が詰まった作品で、将来は長男との共演を夢見た。
「石川五右衛門」は「金田一少年の事件簿」などで知られるマンガ原作者の樹林伸(きばやし・しん)氏(52)が手がけた作品。09年の舞台では團十郎さん演じる豊臣秀吉が、海老蔵演じる石川五右衛門に向かって「父はわしじゃけな」と告白する場面がある。
海老蔵は「父のせりふが心に残っています」としみじみ。樹林氏に「今度は海老蔵さんと息子さんの世代で演じてくれることを願ってます」と要望されると、「勧玄が歌舞伎役者になったときに父親役をやれということですね」とすっかりその気だった。
勧玄くんが、将来歌舞伎をやるかどうかは未定と言いながらも「(親子共演と)言われるのはありがたいし、いつかそうなると思う」とにんまり。息子が自身と同じ道を歩むことを確信していた。
新作は五右衛門が釜ゆでにならずに、中国に渡って活躍するという荒唐無稽なストーリー。親子愛、友情、恋愛、アクションなどエンターテインメントの要素がたっぷり盛り込まれている。
海老蔵は「五右衛門らしさが出てると思います。これから何度も上演されて、息子の頃には半ば古典の作品のように(定番に)なってると思いますよ」と自信を見せていた。