橋下氏、安倍首相との“直接対決”宣言
第47回衆院選は2日公示され、日本各地で各党党首、注目選挙区の候補者が第一声を上げた。維新の党共同代表の橋下徹大阪市長(45)は大阪市内7カ所で街頭演説。3日にテレビ朝日系「報道ステーション」で党首討論が行われる見通しを明かし、その場で安倍晋三首相(自民党総裁)に国会議員定数および給料の3割削減の約束を迫ることを予告。「そこでムニャムニャムニャと言ったら、絶対改革なんてできない」と宣戦布告した。
選挙の争点には、安倍首相の経済政策「アベノミクス」が挙げられているが、橋下氏の思いは違う。「今回の選挙は、アベノミクスがどうかとか、そんなしょうもない話じゃない。政治家が身を切る改革ができるかどうか」と強く訴えた。議員定数および経費の削減がもっと重要な改革だと指摘した。
橋下氏は「議席の過半数があれば、きょうあしたにでもできる」としたうえで、自身が2008年から大阪府知事、大阪市長として果たして来た実績を強調。「僕の給料は40%、退職金も80%カット。府議会は議員数20%カット、給料30%カットした」とし、府・市職員の給料の引き下げで生み出した財源で「教育・子育てにどんとぶち込んだ。67億円のスズメの涙だった教育予算が360億円を超えた」と具体的な数字を挙げた。
こうした“大阪維新流”に「実績もあるし自信がある」と、今後は国レベルで展開する必要性を訴え「国民に負担を押しつける前に、国会議員3割削減、給料3割削減に、公務員の給料2割抑制。これで年間27兆円の公務員の人件費を抑えると、年間5兆4000万円。消費税3%分が取り戻せる」と述べた。
この第1歩として「報道ステーションで党首討論をやるから、そこでふっかけていこうと思う」と予告。「国会議員の数と給料3割削減しろと。いまここで約束しろと。その時の安倍さんの顔を見ておいてください」とぶち上げた。
エンジン全開の橋下氏は「国民の皆さん、怒ってください。だらけたぬるま湯のあの国会に喝を入れる!自分たちの給料下げずに、どんな改革ができるのか」と言葉を繰り出し、最後は興奮のあまり「鼻水出てきちゃった」と苦笑いしていた。