玉置浩二 緊張のオーケストラ初コラボ
歌手の玉置浩二(56)が8日、神奈川県横須賀市のよこすか芸術劇場で、初めてオーケストラとコラボレートしたコンサートツアー「プレミアム・シンフォニック・コンサート2015」をスタートさせた。初体験の格調高い雰囲気に、さすがの“自由人”もやや緊張気味。「皆さんの心が安らいで、おおらかな気持ちになりますように」と厳かだった。
ミュージシャンとしてはベテランの域に達している玉置が、初体験を楽しみながら新境地を開拓した。
トップ指揮者の大友直人氏(56)がタクトを振る、東京フィルハーモニー交響楽団の音色に乗って静かに登場。「ワインレッドの心」など自身がボーカルを務めるロックバンド・安全地帯の楽曲や「田園」などソロの楽曲を披露した。
トークでは襟を正して大友氏と東京フィルを紹介した。さらに「関係各位の情熱のたまものです」と関係者にもお礼を言う念の入れよう。“トラブルメーカー・玉置浩二”の姿は一切見られない品行方正ぶりだった。
安全地帯として1982年にデビューし、キャリアは30年を超える。オーケストラとのコラボ企画は「いつかシンフォニーで歌えたら」と考えていた矢先に舞い込んだ企画で、「まさに宿命」と即決した。
この日は62人のフルオーケストラとともにメドレーを含む15曲を披露。「夏の終わりのハーモニー」では、オペラ歌手ばりにマイクを使わず歌い上げる一幕もあった。最後は1900人の観客のスタンディングオベーションを受け、クラシック式に2度のカーテンコールに応じるなど、充実した表情を見せていた。