萩原流行さん事故死 バイクで転倒か
俳優の萩原流行=本名・萩原光男=さんがバイク事故で死亡したことが分かった。22日午後6時過ぎ、東京都杉並区高円寺南2丁目の青梅街道で倒れているところを発見された。都内の病院に救急搬送されたが、同7時26分、女優の妻・萩原まゆ美(62)立ち会いのもと死亡が確認された。62歳。医師の所見では死因は心房破裂とみられる。警視庁杉並署は、バイクで転倒したとみて、目撃情報や街頭の防犯カメラなどで原因を調べている。
杉並署によると、現場は片側三車線の直線道路。午後6時8分に通報があり、萩原さんがバイクから1メートル離れた場所に倒れているところを発見された。搬送時は意識のない状態で、前を走っていたワンボックスカーと接触したとの情報もある。現場付近では事故当時、強い雨が降っていたという。
目撃者の話によると萩原さんは新宿方面に向かって三車線の真ん中を走行中に、抜こうとして、接触転倒したという。道路の真ん中にあおむけで倒れ、5人ほどの人たちが駆け寄った。事故直後は手が動いていたという。愛車のハーレーダビットソンに目立った外傷はなく、口から血を流していたとの証言もある。今後、薬物や飲酒反応を調べるという。
萩原さんは近年、杉並区内でバイク事故を繰り返していた。13年1月に50代女性が乗る自転車と接触。昨年10月にも50代男性に2週間のけがを負わせ、当て逃げ容疑で書類送検されていた。今年3月には運転中に転倒し、右腕を打撲するけがを負ったばかりだった。
萩原さんは1992年ごろから、うつ病を患い、88年に同じ病気を発症した妻のまゆ美とともに闘病を続けていた。近年は闘病経験を講演する活動を行っていた。
萩原さんは82年公開の映画「蒲田行進曲」で注目され、悪役や暴力団組員など、こわもてでアクの強い名脇役として活躍。一方、気さくで陽気なキャラクターでバラエティーにも出演し、独特な怒り方はモノマネまでされる人気だった。
この日、都内の閑静な住宅街にある自宅前には報道陣十数人が集まった。室内に明かりはともっていたが、インターホンへの応答はなかった。