猿之助 末期がん今井雅之にエール

 歌舞伎俳優の市川猿之助(39)が1日、都内で、舞台「明治座 五月花形歌舞伎」(2~26日、東京・明治座)の公開げいこを行い、大腸がんの治療のため主演舞台を降板した俳優・今井雅之(54)を思いやった。

 猿之助は舞台の演目「男の花道」では失明寸前となる役者・歌右衛門を演じる。役者が舞台に立てなくなる心境を問われ、「『目が見えなくなって役者が舞台に立てなくなったら意味がない』。それと同じ」と歌右衛門のセリフを引用しながら、役者と舞台の関係性を説いた。

 おじの歌舞伎俳優・市川猿翁(75)も休演が続いている。舞台に立てないおじを思い浮かべながら猿之助は、「おじの猿翁も病に倒れてますから。そういう気持ちは僕らもわかりますよね」と今井の胸の内を想像した。

 公演には12年に歌舞伎デビューした市川中車=香川照之=(49)も登場。日々勉強という中車は「きつい世界。早く時間がたってほしい」と多くの経験を積むことを望んでいた。

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