アニソン歌手の大御所・ささきいさお（７３）が１７日、東京・よみうり大手町ホールでデビュー５５周年記念のコンサートを開催した。アニメ界の巨匠・松本零士氏（７７）や、アニソンの女王・堀江美都子（５８）らがゲストに駆けつける中、「宇宙戦艦ヤマト」、「銀河鉄道９９９」、「秘密戦隊ゴレンジャー」の主題歌など全３０曲を熱唱。まだまだ健在をアピールした。

　「再び『９９９』が走りだします」－。メーテルの声とともに、ＳＬのブラスト音が会場に流れた。アニメ「銀河鉄道９９９」のようなオープニング。その後も昔にタイムスリップしたかのような、懐かしい雰囲気を次々と作り出した。

　デビュー５５周年記念に加え、１６日が７３回目の誕生日とあって、Ｗの祝いで開催されたライブ。自身の軌跡をたどるように代表曲「銀河鉄道９９９」や「宇宙戦艦ヤマト」などのアニメ主題歌や「秘密戦隊ゴレンジャー」など全３０曲を熱唱した。

　「５５年はアッという間。１５年くらいしかたっていない感じ」と充実感を漂わせた。「この年齢まで歌っているとは思わなかった」というが、若いころと同じキーで歌唱するなど衰えは感じさせない。

　それも日ごろの鍛錬のたまものだ。「下半身が衰えると声が出なくなる」とスクワット１０回を１０セットこなすのが日課。さらに週２、３回はエアロビクスに通うなど努力を惜しまない。

　もともと歌手と俳優を並行して活動していたが「俳優としては先行きがない」とアニメソングを歌うことに。それが、人生を変えた。今後は「俳優をやってみたい。若いころに“年を重ねて力が抜けたらいい役者になる”と言われた。外国映画風な作品をやりたい」と、やり残した夢を追いかけるつもり。

　もちろん、歌い続ける。「ソロのコンサートは、これが最後かもしれない」と言うが、この日のファンの声援が大きな活力になったようで、「声が出る限り歌っていく」と誓った。