倖田來未、15年分の思いを込め熱唱
歌手・倖田來未(32)のメジャーデビュー15周年記念ライブツアーを締めくくるさいたまスーパーアリーナ公演が27日、初日を迎えた。
これまでは露出度の高い衣装やパフォーマンスも支持されてきた倖田だが、この日は衣装にメーク、ステージもシンプル仕立てで、ピアノとギター演奏を初披露。“大人の倖田來未”を印象づけながら、1万6000人のファンに感謝を伝えて涙ぐむ感動のフィナーレを迎えた。
15年分の思いがあふれ、感極まった。終盤、会場を埋め尽くしたファンに「幸せ者の倖田來未。結婚に子供と環境が変わりましたが、みんなの顔を見られうれしく思います」と、涙ぐんで感謝した。
「これまでは流行やファンの皆さんが求めるものを意識しながら作ってくることが多かった」と、2000年12月のデビューからを回想。今回は「やりたい音楽をやらせていただいた」と、等身大への脱皮を図った。
その言葉通り、新たな姿を存分に見せつけた。ツアータイトルにもなった「WALK OF MY LIFE」でピアノの弾き語り、「Fake Tongue」でギター演奏を初披露。衣装も控えめに、かわいい“くぅちゃん”から“大人の倖田”に変化した。
ステージもLEDのみと従来の派手なセットはなく、生バンドを多用した。マイクスタンドでの歌唱、高さ8・5メートルにつるされたベンツからの登場、命綱なしのフライングなどの演出を織り交ぜ、2時間半で全34曲を熱唱。1万6000人が総立ちで揺れた。
感謝と手応えを胸に世界に旅立つ。28日に同所で総動員数11万人のツアーを終え、7月に台湾、シンガポール公演を行う。東京五輪の2020年に20周年を迎える倖田は「私の曲がワールドワイドで知ってもらえるようになったらうれしい」と、内外に大人の倖田を見せつけるつもり。20周年に向け、さらなる進化を遂げる。