人間国宝に上方歌舞伎の片岡仁左衛門
文化審議会は17日、重要無形文化財保持者(人間国宝)に歌舞伎俳優・片岡仁左衛門(71)ら4人を認定するよう下村博文文部科学相に答申した。政府は9月にも認定を告示する。
仁左衛門は「ありがたく、また大変恐ろしい思い。これまでは仁左衛門の芸が良いか悪いかだったが、文化財の指定を受けると、悪いでは済まなくなる。精進を重ね芸域を広げたい」と緊張した面持ちで話した。
父の十三代目仁左衛門さんに続く人間国宝に、「芸の基本は全て父に仕込まれた。親孝行できたと思うが、父は『お前でもなれるんか』と嘆いているかも」と笑顔。今後の課題に上方歌舞伎の後継者育成を挙げ、「各役者が目先の客寄せに走らず、自分に厳しく、修業を積むこと」と話した。