お笑いコンビ・ピースの又吉直樹（３５）が２１日、都内で、「第１５３回芥川賞」贈呈式に出席した。受賞スピーチで次作への意欲を燃やし、式後の懇親パーティーでは、出版関係者へのあいさつ回りやサイン攻めで大忙し。喜びに浸るのもつかの間、会の途中で芸人仕事のイベントに向かうバタバタぶりだった。会場には、相方・綾部祐二（３７）や平成ノブシコブシらも祝福に駆けつけた。

　ダブルのジャケットに９分丈のパンツを合わせた又吉らしいおしゃれスタイルで、晴れの場に臨んだ。受賞作「火花」は発行２３９万部を突破するフィーバーぶり。

　「『次どうすんねん』と言われて、最初の何日からゲエはきそうでしたけど、表現する場所を与えてもらってるのでうれしくおもってます。次に書かないのは失礼。面白いものを書きたい」と創作意欲を高めた。

　会場には例年より多い、報道陣１００人以上に、テレビカメラ２０台が集結。祝辞を述べた選考委員の作家・島田雅彦氏（５４）は、「首相官邸より報道陣が多いのは、どう説明していいのか迷うところ」と又吉効果をイジってみせた。

　式後のパーティーに出席した芸人仲間は、又吉センセイが忙しそうにしているのを尻目に、一流ホテルの“タダ飯”に舌鼓を打った。相方の綾部は「さらに格差感じますか？」と聞かれると、「そうっすね」と苦笑い。テレビの生放送でふざけて、愛車のＢＭＷが破損したノブコブ・吉村崇（３５）は「印税から修理費を出してもらいたいですね」とおねだりした。

　主役は豪華料理にほとんど手をつけることなく、パーティーを退席。お笑い仕事のトークイベントへと向かって、“二足のわらじ”をしっかり履き替えていた。