しずちゃん ボクシング“完全燃焼”
五輪出場を目指して挑戦していたアマチュアボクシングからの引退を決めた、南海キャンディーズ・山崎静代(36)が19日、大阪市内で引退会見を開いた。
昨年ごろから世界の壁を感じて五輪出場への闘志が湧かなくなり「中途半端じゃできないと思った」と、涙ながらに決断の経緯を説明した。ただ、気弱だった自分を鍛え上げた4年半を「やり切りました。悔いはないです」と満面の笑みで語り、今後は“恋と芸”に生きると宣言した。
時に号泣しながら五輪出場の夢を追い続けた4年半。引退会見でしずちゃんは「心と体がついていかなくなりました」と静かに引退決断の理由を語った。
「ロンドン五輪を目指していた時は、出るという思いでやれたんですが、リオに対しては『無理だ』って感じてしまって…」。昨年11月の世界選手権で1回戦敗退。世界の壁を感じて以降、「覚悟がないまま続けていいのか」と迷い、練習で吐き気が頻繁に起こるようになったという。
二人三脚で歩んだ元専属トレーナーで、13年に他界した梅津正彦さんの墓前を訪ね、恩師にも問いかけた。「梅津さんなら『中途半端なことだけはやるな』と言うかなと」。最後は夏場から練習を離れて考え抜き「今の自分にはできない」と結論を出した。
国内外の大会では通算7勝4敗。12年の世界選手権ではベスト16入りした。「五輪は断念する形になりましたが、生ぬるかった自分を鍛えてもらい、仲間に出会い、ボクシングがなかったら私の人生はなかったと思います」と感謝した。
今後は再び女芸人の道を歩み、25日には相方の山里亮太(38)とのコンビで舞台に立つ。「対戦相手がいないので、山ちゃんひとりに集中して殴っていきたい」と笑わせた。
会見では現在、恋心を寄せるヨガのインストラクター男性(22)の存在を明かした。「先輩の女性芸人の赤ちゃんをみて、お腹って殴るんじゃなく、命を宿すものだとも気づきました」と乙女心ものぞかせていた。