デーモン、芥川賞作家の悪魔顔にご満悦
ヘビーメタルバンドの聖飢魔IIが19日、都内でデビュー30周年記念ツアーの東京公演を開催した。会場には、聖飢魔IIの大ファンでこの日、30歳の誕生日を迎えた芥川賞作家・羽田圭介氏を招待。開演前に悪魔メークを施し、受賞作「スクラップ・アンド・ビルド」の表紙をプリントしたTシャツ姿で現れた羽田氏を、デーモン閣下(52)は「さすが、われわれの信者(ファン)」とたたえ、互いの30年の節目をケーキで祝った。
「信者の正装」という悪魔メークで恥ずかしそうにたたずむ羽田氏に、デーモンは「いいね!」と感嘆の声を上げた。
7月に「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞を受賞した羽田氏は、聖飢魔IIの熱烈なファン。芥川賞受賞の連絡を待つ間、悪魔メークでカラオケを楽しむ姿は話題となり、メンバーの目にも留まっていた。
この日は羽田氏の30歳の誕生日ということで、お互いの“30歳”をたたえ合おうと会場に招待。開演前にそろって会見し、ケーキで祝福となった。
メンバーと羽田氏の対面は今回が2度目。悪魔メーク姿は初めてで「さすが、われわれの信者」とデーモンは高く評価。「受賞を待つ間、長嶋(有)君(126回芥川賞受賞)も一緒。芥川賞受賞者2人が信者で地獄カラオケ。われわれもすごいと思った」と、熱心な“信者”ぶりを喜んだ。
一方、憧れのメンバーに囲まれた羽田氏は、緊張のあまり最後までうつむき加減。「本当に尊敬する方にはお会いするものじゃない。緊張で朝から具合が悪かった。この日のことを素直に喜べるのは、老人になってからでしょうね」と、天然キャラ全開だった。
羽田氏が悪魔メークのまま客席でライブを楽しむ中、メンバーは「鑞人形の館」などベストアルバム「XXX」に収録したヒット曲を続々と披露。約5000人のファンを喜ばせた。本番で羽田氏がステージに上がることはなかったが、デーモンが「われわれは朗読の仕事もやっている。ぜひ見に来て」と誘うなど、次なるコラボの可能性も浮上した。