パリから帰国の観光客「心配だった」
同時多発テロが発生したパリを訪れていた日本人観光客らが15日、帰国した。「まだ信じられない」「無事に戻れるか心配だった」。観光客らは安堵(あんど)の表情を浮かべながらも、テロへの恐怖や不安を口にした。
「日本に無事戻れてほっとした」。午前中に成田空港に着いた東京都板橋区の会社員の女性(28)は、テロが発生する3時間前には、現場となった国立競技場付近の友人宅にいたという。発生時には離れていたが「自分がいた場所の近くでテロが起きて驚いている」。
羽田空港にも帰国便が到着した。新婚旅行中だったという三重県四日市市の高野良太さん(30)は、銃撃のあった劇場などから約2キロ離れたホテルに滞在。添乗員からテロを知らされ「まさか」と驚いたという。
心配した日本の家族や友人から連絡があり、外出しないように言われたため、予定していた観光を取りやめて、ホテルでテレビを見るなどして過ごした。
関西空港でも疲れた表情でパリから戻った乗客らの姿が見られた。テロ当日の夕方まで現場近くで買い物をしていた兵庫県加古川市の藤原智美さん(37)は「とても平和な雰囲気だった。信じられない」と困惑した様子だった。