登山家・谷口けいさんが滑落死
北海道警は22日、北海道上川町の大雪山系黒岳(1984メートル)に21日に登頂後、行方不明になった登山家谷口けいさん(43)=山梨県北杜市、=を頂上から標高差約700メートル下の斜面で発見し、病院で死亡を確認したと発表した。
谷口さんはロッククライミングをするために男性の登山仲間4人と20日に入山。21日に登頂したが、休憩の際に仲間と結んでいたロープを外し、用を足すために離れた後、行方不明となった。仲間が近くを捜すと、斜面には滑落したような跡があり、谷口さんのものとみられる手袋1組も落ちていた。
道警は22日朝から捜索を開始。登山仲間4人や陸上自衛隊のヘリコプターも加わり、午前9時35分ごろ、雪に埋もれて心肺停止状態の谷口さんを登山仲間が発見した。谷口さんは首や頭などを骨折しており、斜面には血痕も残っていた。
日本山岳会(東京)によると、谷口さんは2007年、世界最高峰のエベレストに登頂。09年にはフランス登山界の権威ある「ピオレ・ドール(黄金のピッケル)」賞を女性として初めて受賞した。