辛坊氏、キャスター引退&ヨット再挑戦

 キャスターの辛坊治郎氏(59)が23日、2013年に遭難事故にあって途中断念した太平洋ヨット横断に再挑戦するため、還暦を迎える来年にも引退することを表明した。大阪市内で著書「ニュースで伝えられないこの国の正体」の発売記念サイン会を開催した辛坊氏は取材に対し、「太平洋の藻屑になってもいい」と話すなど意思は固い様子。再び失敗しても周囲に迷惑がかからないよう、テレビ仕事に終止符を打って出発するとした。

 覚悟を決めている様子だった。現在、日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」など3番組で司会を務める辛坊氏が、胸の内をさらけ出した。

 報道陣に対し「僕もいつまで番組をやってるか分かりませんよ」と切り出すと、「(読売テレビ時代の)同期が来年還暦で定年退職します。私も定年の歳までは、ありがたいことに働かせていただきましたが、そろそろ引退かな」と衝撃発言。

 大きな理由として「どうしたってもう1回、太平洋横断をやらないと、自分の人生の中でつじつまが合わない」と、1度失敗に終わったヨット横断へのあきらめきれない思いを口にした。

 ただ、前回挑戦した13年6月は出発からわずか6日目に遭難。漂流中に海上自衛隊に救出された経緯を踏まえ「あれだけ迷惑をおかけして、また同じことになったら、番組にも迷惑がかかるし、太平洋の藻屑になるつもりで、色んなことに終止符を打たないといけない」と、キャスターを引退して再トライする考えを示した。

 時期については「来年の4月で60(歳)だけど、そこで辞めたら『絶対に夏の参院選に出る』って世間様をお騒がせする」とおどけつつ、すぐに真顔に戻ると「太平洋横断は春しかない。4月、5月。となると、再来年の春(を目指すの)がひとつのタイミングです」と言い切った。事前の調整を考えると、早ければ来年中にも『辛坊キャスター』は見納めになる。

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