大泉洋 番組終わらせ挑んだ当たり役
東京映画記者会(デイリースポーツなど在京7紙で構成)が制定する「第58回ブルーリボン賞」が、26日までに決定した。俳優の大泉洋(42)が「駆込み女と駆出し男」で主演男優賞を獲得。「ストロボ・エッジ」と「ビリギャル」を大ヒットに導いた女優の有村架純(22)が主演女優賞に輝いた。共にブルーリボン賞は初受賞。授賞式は2月9日に東京・内幸町のイイノホールで開催される。
大泉が「駆込み女と駆出し男」で演じた駆け出しの医者・信次郎は新たな当たり役となった。離婚を望む女性たちの駆け込み寺を舞台に、夫婦のもつれた糸をほぐす人間味あふれる演技がハマった。
大学在学中、地元・北海道の深夜バラエティーに“バイト”として出演したのが、業界入りのきっかけ。「その延長で、ここまできちゃった。30歳を超えて、全国的な役者の仕事をきちんとやりたいと思ったのが12年前。俺みたいな役者は評価してもらえないと思っていたので、じわっと涙腺が緩んだのを覚えてます」。妻には「何で(受賞できたの)?」と首をひねられたが、一緒にシャンパンを開けたという。
「駆込み-」のため11年続いていた北海道のラジオ番組を終了させた。関西での長期ロケ。膨大なセリフ量。「つらい決断ではあったんですけど、そこまでしないとできない気がした」と覚悟を決め、本賞に結実させた。
来年の授賞式では、主演作「アイアムアヒーロー」(4月23日公開)で共演した有村とのコンビで、主演受賞者恒例の司会を務める予定だ。「私が司会するとバラエティーみたいになっちゃうかも。今から来年が心配になります」と、笑いの血がうずいている。