オノ・ヨーコ 女性のために人生ささぐ
メキシコ市の博物館で2日、故ジョン・レノンの妻で芸術家のオノ・ヨーコ(82)が暴力に苦しむ女性をテーマに企画した展覧会が始まった。オノは「今こそ女性が力を生み出す時」と女性の権利拡大を訴えた。
「ヨーコ・オノ 希望の地」と名付けられた展覧会には、暴力被害に遭っている世界の女性千人以上の目の部分を撮った写真と、家庭内暴力や性的虐待など、被害の内容が書かれた作品などが展示された。暴力に立ち向かう動きをつくることが展示の狙いという。
オノは、夫に従属的だったイスラム圏に住む女性が人形作りを通じて事業を興した例などを挙げて「共に立ち上がりましょう」と呼び掛け、「あと10日余りで83歳になるが(非暴力を実現させるために)残された時間を費やす」と述べた。
メキシコの記者から、昔と現在で表現の仕方が変わったかどうか聞かれると、レノンが生きていた頃は、一人で作業をする代わりに共同作業を選んでいたと明かした。