寺島しのぶ 7つの顔を持つ女演じる
女優の寺島しのぶ(43)が、15年の逃亡生活の末、時効寸前に逮捕された昭和の女性犯罪者、故福田和子元受刑者をテレビ朝日系「実録ドラマスペシャル 女の犯罪ミステリー 福田和子 整形逃亡15年」(3月17日放送、後7・00)で演じることが22日、分かった。1997年の逮捕まで続いた“7つの顔を持つ女”の逃亡生活に体当たりで挑む。
2度の整形に20もの偽名を使い分け、北海道から山口県まで全国規模での逃避行を繰り広げた福田和子。
実在の整形逃亡犯に挑む寺島は、「1日に最低でも2回は顔(メーク)を変えるなど、自分が何者かが分からなくなるようなめまぐるしさを味わっています」と心境を吐露。“7つの顔を持つ女”“希代の悪女”の悪名を持つ人物を演じる難しさを振り返った。
ドラマは1982年に愛媛県松山市で同僚ホステスを殺害し、逃亡を繰り返す和子(寺島)の壮絶な一生を描く。当初は「踏ん切りがつかなかった」というが、子供を振り切り家を出る場面に「私も子供がいますので演じていて痛かった。人との関わりを求めずにいられなかった人」と自身が感じた福田像も打ち明けた。
97年の逮捕まで14年と340日に及んだ逃亡劇は過去にも映像化されており、女優・大竹しのぶ(58)がフジ系「実録 福田和子」(02年)で、事件を題材にした映画「顔」(00年)では、女優・藤山直美(57)が和子を演じている。
寺島は「自分の体を通してどんな役にもなろうと考えています。寺島しのぶが演じることで今までと違う和子の一面が伝われば」と全身全霊で挑んだ作品をアピールした。
事件の被害者役のホステスを木村佳乃(39)、逮捕につながる通報をしたおでん屋の女将をキムラ緑子(54)、和子の逃亡前の夫役を滝藤賢一(39)、和子と夫婦同然の生活を送る老舗店の主人を杉本哲太(50)が演じている。