歌手で俳優の福山雅治（４７）が２０日、都内でＮＨＫ総合「福山雅治　ＳＯＮＧＬＩＮＥ～歌い継ぐ者たち～」（２５日、後１０・００）の会見を行い、昨年９月に女優・吹石一恵（３３）と結婚後、初めて公の場で取材に応じた。会見での福山はラブソング論を語り、歌手としての原体験を告白。去り際には「新婚生活はいかがですか？」の声かけに笑顔を見せるなど、公私での順調ぶりをのぞかせた。

　本作は福山が“音楽の源流”をたどる、複数年にわたる大型ドキュメンタリー番組の第１回で、「人はなぜ歌うのか？」をテーマに、独自の文字を持たない２つの民族を訪れている。中国のトン族は文字を持たず、カップルは日々ラブソングで思いを伝え、愛を確かめ合うという。

　現地で結婚式を見学した福山は、歌で愛し合う夫婦関係について聞かれ「あまりラブソングって言うと“月９”の宣伝みたいになっちゃいますけど」と、４月スタートのフジテレビ系主演ドラマのタイトル（『ラヴソング』）にからめた冗談を言い、続けた。

　「言葉にならない思いを伝えたいと思ったら、歌となって出てくる。そうやってラブソングが作られるんだと思う。それは時代や民族、国が違っても同じ。共感できる文化だなと思いました」

　多くのラブソングをヒットさせてきた福山のラブソング論。商業的な思惑を超えたロケ先での音楽体験で、ギターを始めた当初の気持ちを「再発見できた」という。歌うことそのものへの思いが増している。

　豪州の先住民アボリジニの聖地では、言葉の通じない現地の子供たちとギター１本で交流した。「初めてツアーをした時に考えていた、売れなくてもみんなで１つになれる曲を作りたいと、２０年ぶりくらいに思いました」と、心境にも変化があったようだ。

　「家では歌わないです」とも明かしたが、新婚生活について聞かれると満面の笑み。無言ではあったが、幸せオーラを振りまいた。