木村拓哉“恩師”蜷川さんとの涙の別れ
12日に肺炎による多臓器不全のため80歳で死去した、演出家の蜷川幸雄さんの通夜が15日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれた。通夜にはSMAPの木村拓哉(43)ら著名人やファン1576人が参列。木村は無言ながら、涙ぐんで蜷川さんを悼んだ。
演技の礎を築いてくれた“恩師”との別れに木村が涙ぐんだ。
蜷川氏の遺影が置かれた祭壇を後にした木村は、報道陣の前に姿を見せると一礼した。言葉を発することはなかったが、眼鏡の奥の瞳は潤んでいた。斎場を離れる際には鼻をすすりながら、涙ぐむ姿が見られた。
数々のドラマに主演し、俳優としても大きな存在になった木村の礎は、89年の蜷川氏演出の舞台「盲導犬」で築かれた。所属するジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(84)が蜷川氏と数十年来の盟友だったことから、ジャニーズJr.ながら抜擢された。当時10代だった木村は厳しい演技指導を受け、役者としても大きく磨かれた。
訃報を受けた12日には「ものすごく悔しい。自分が今あるのも、当時右も左も分からなかった自分に『人から拍手してもらえる厳しさと素晴らしさ』を教えていただけたから」と感謝した。亡くなる少し前に「俺がポシャる前にもう一度一緒にやろうぜ!」と言われていたが、かなわなかった。
関係者によると、ジャニー氏は参列を見送ったものの、事務所からタレント7人が参列した。午後6時前、藤島ジュリー景子副社長(49)に続き、木村、V6・森田剛(37)、三宅健(36)、KAT-TUN・亀梨和也(30)、上田竜也(32)、Hey!Say!JUMPの岡本圭人(23)が神妙な面持ちで斎場へ。少年隊の東山紀之(49)も後から駆けつけ別れを惜しんだ。