冨田さん「元気になってまた歌を」
東京都小金井市で、アイドル活動をしていた亜大3年冨田真由さん(20)が刺され重体となった事件。依然、意識不明の重体の状態が続く冨田さん。親交があり、歌手や女優を目指して努力を重ねる姿をみてきた映画監督山岸謙太郎さん(38)=横浜市=は「元気になって、また素晴らしい歌を聴かせてほしい」と願っている。
2012年夏、高校生だった冨田さんと、友人の映画監督を介して知り合った。ギターの弾き語りができる高校生役を探していた友人との面談のため、ギターを抱えて長野県から上京。同じ県の出身ということで親近感がわき話をした。「ギターや歌もかなりの腕前だった」と振り返る。
翌年、長野県須坂市での映画祭で再会。冨田さんの台本には、自身の考えや、監督から言われたことがびっしりと書き込まれていた。「とにかく努力家。一生懸命に仕事を頑張っていた」。駆け付けたファンも適度な距離を保って交流しており、良好な関係が築けていると感じたという。
「これからという大切な時期に事件が起こってしまった」と、悔しさをにじませる山岸さん。「とにかく一日も早く回復してほしい」と祈っている。