円楽会見、関係者が顔ひきつらせた瞬間

 40代女性との不倫報道を受けて、10日に行われた落語家・三遊亭円楽(66)の釈明会見は、翌日の新聞報道で「座布団1枚!」否、「10枚!」「笑点より面白い」と報じられるほど“見事”なものだった。自身の緊張ぶりを「初めて上がる高座」とたとえていたが、その通り、“老いらくの恋”に溺れた、ちょっと情けない男の人情噺を、涙あり笑いありで語ってみせた。

 もちろん、この“独演会”は円楽の芸人としての実力がなせたワザだが、関係者の思惑通りでもあった。当時者に先立って所属事務所の女性社長が「聞くことに制限はありません。ただドロドロ重い感じにはしたくないので、楽しい感じでお願いします」とお願い。この“前説”のおかげで、場は和み、真打ち登場と相成ったわけなのである。

 果たして、狙い通りに進んだ会見だったが、関係者が顔を引きつらせた瞬間もあった。錦糸町の格安ラブホテルでの逢瀬に触れた円楽が、レポーターから「師匠。でも、会見はこの一流ホテルで?」と尋ねられ「ああ、ここね。何でかっていうとね…」と会場選びの理由を答えだした場面である。

 「社員以下スタッフのみなさんが素晴らしい。ワタクシ、6年前にここの孔雀の間で円楽襲名をやらさせてもらって、そういう思い出の場だから、それもあって、円楽としてもう1回戻る(意味もあって、会見場に選んだ)。そうだね、錦糸町と○○ホテルではえらい違いだね」。

 実は“前説”をした女性社長が「何を聞いてもOK」と話しながら、一つだけNGを出したワードがあった。それはホテル名。不倫報道の会見場に名前を挙げられるのは迷惑になると配慮したのだろう。

 しかも、フライデーの報道の肝は「銀座デート」と「錦糸町の老舗ホテル」だった。会見場のホテルは、銀座のほど近くに位置し、誰もが知っている老舗中の老舗だった。

 そんな周囲の配慮を知ってか知らずか、師匠は原点回帰の思いを込め、ホテル名をはっきりと口にしてしまった。その瞬間、会見場の袖に控えていた女性社長とスタッフは「ああ…」と天を見上げ、テンポ良く語る円楽を苦笑しながら、にらみつけていた。

 小さな失言はありつつも、それが余計に、台本も打ち合わせもなく、赤裸々に語ったことを印象づけた。あまりの誠実な対応に、報道陣からは「笑点」での“腹黒キャラ”との整合性まで心配され「困るね、それは」ととぼけた円楽。失言も含めて、不倫釈明会見で好感度をアップさせたのは、やっぱり腹黒…かもしれない。

 (デイリースポーツ・杉村峰達)

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