HKT宮脇咲良 穴井千尋と涙の別れ ラストステージに「信じられない」

ラストステージに立った穴井千尋(中央)=福岡市内
ラストステージに立った穴井千尋(中央)=福岡市内
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 福岡を拠点に活動するアイドルグループ・HKT48の「夏のホールツアー2016~HKTがAKB48離脱?国民投票コンサート~」が11日、福岡サンパレスホールで開催された。福岡を皮切りに全国9か所を巡るツアー初日のこの日は、1期生として5年間、HKTを引っ張ってきた穴井千尋(20)のラストステージとなった。穴井は涙ながらにファンやメンバーと別れを告げ、宮脇咲良は「信じられない」と泣いた。

 「ちーちゃん」「キャップ」の愛称で親しまれ、2011年のHKT48誕生時からグループをけん引。チームHキャプテンとして、自分のことよりもチームのことを優先するなどメンバーから厚い信頼を受け、HKTの躍進を陰で支えてきた穴井だけに、メンバーからは熱い別れの言葉が送られた。

 1期生メンバーと思い出の曲「手をつなぎながら」を歌い終えると、宮脇咲良は「信じられなすぎて実感がわかない。明日からどうなっちゃうんだろうなって」と漏らし、本村碧唯は「いやです。昨日の夜、(今日の公演が)中止になんないかなと…」、兒玉遥は「卒業はけっこう前から相談受けてて何回もだだをこねて引き止めたんですけど、キャップちゃんのお話をきいてたらすごい覚悟が決まっていて、夢に向かって真剣な気持ちを聞けたので、今日は親友として背中をちゃんと押したいなと思ってステージに立ちました」と語った。宮脇も本村も児玉も、瞳は涙であふれていた。

 続いて、チームKIVのキャプテン・多田愛佳が「ちーちゃんへ」と題した手紙を読んだ。「私にとって穴井千尋は戦友でした。キャプテンとしての悩みもちーちゃんとわかりあえたし、がんばろうって2人で励ましあえたから、今まで乗り越えてこれました。今まで自分よりも他のメンバーを優先してきたけど、卒業してからは自分のやりたいことを叶えてください。HKTを初期から支えて続けてくれてありがとう」と涙ながらに手紙を読み終えると穴井は号泣。

 しかし涙を振りはらい、多田に「すごく大好き!」と笑顔で応えた。さらに、この日は穴井自らが次のチームH新キャプテンに、現在副キャプテンの松岡菜摘を任命。松岡は泣き崩れながらも、「ちーちゃんがいないチームHはまだ想像できていないので不安は大きいですけど、しっかり継いでいけるように、HKTの中でもチームHがいいチームになるように、頑張ってみんなを引っ張っていけたらいいなと思います。よろしくお願いします」と力強く挨拶した。

 最後には、全員で穴井に捧げる「今 君を想う」を合唱し、涙のステージは幕を閉じた。「『行ってきます』というので『行ってらっしゃい』って言ってもらってもいいですか?」とお願いする穴井。「元気に行ってきます!」というと、別れを惜しむ大勢のファンから「行ってらっしゃーい!」と大きな声で送り出された。

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