フジの奇策、歌特番の中に月9の狙い 亀山社長「PVのように世界観を…」
フジテレビが奇策に出る。18日に大型歌番組「2016FNSうたの夏まつり~海の日スペシャル~」を午前11時45分から午後11時24分まで放送するが、午後9時からは桐谷美玲が主演の“月9ドラマ”「好きな人がいること」を放送する。歌番組の、それも佳境の時間帯をぶった切る形でドラマを挿入する狙いについて、亀山千広社長が13日の定例社長会見で語った。
同局の番組表によると午後4時50分から30分間、報道・情報番組の「みんなのニュース」を放送するため「うたの夏まつり」を中断する。その上で午後9時からは「好きな人がいること」を通常通りに放送する。報道番組が大型特番の中に挿入されることは一般的だが、ドラマとなると異例だ。
亀山社長は「(視聴者)ターゲットを完全に同じところでやっていますので」と10代、20代の若年層の視聴を期待した。「PVのように(ドラマが)入り込んできて、世界観を作ってくれるとうれしいなと。奇異のある編成とは思っていない」と説明した。
担当の稲木甲二専務は、最初に番組表を目にした際は「気持ち悪いな」という思いもあったという。しかし、「好きな人がいること」の主題歌を「うたの夏まつり」内で、ドラマに前後する形で放送したりと「関連性をもってやりたい」という現場の意向を受けてゴーサインを出した。
ドラマを歌番組に埋め込む秘策で相乗効果を狙う。