小倉智昭氏、万感の追悼「巨泉さんがいなければ今の僕はいなかった」
タレントでテレビ司会者としても人気を博した大橋巨泉(本名・克巳)さんが、12日に急性呼吸不全のため82歳で亡くなっていたことが20日、わかった。
巨泉さんの個人事務所に所属する小倉智昭氏は、司会を務めるフジテレビ系情報番組「とくダネ!」で恩師の訃報をいち早く伝え、その死を悼んだ。
巨泉さんとの出会いは「40年前に、競馬場で声をかけられて。一緒に競馬の仕事をやらないかと」。これがきっかけで、巨泉さんの個人事務所に初めて入ったタレントとなった。
83年、巨泉さんの抜てきで、TBS系バラエティー番組「世界まるごとHOWマッチ」にナレーション出演。小倉氏の知名度は一気にアップしただけに、「本当に巨泉さんがいなければ今の僕はいなかった」と感謝の言葉を紡いだ。
出会った当時の巨泉さんについては「乱暴な人だなと思った」と苦笑い。それでも「媒酌人はやらない人だったけど、僕ら夫婦の媒酌人はやってくれたんです」と情に厚いエピソードも披露した。
番組終了後には、フジテレビを通じて追悼コメントを発表。18日に営まれた通夜に参列したことを明かし、「巨泉さんの身体は細くなり、昔の面影はなくなっていました。本当に最後ですから、『長年ありがとうございました』と、お礼を言って、巨泉さんに話しかけてきました」とつづった。
また、寿々子夫人の話として、亡くなる直前に「言葉が出なくなり、そうしたら、自らの手を見せて、指を折り曲げ、3と9で『サンキュー』って、感謝を表したと言います」と紹介。「亡くなって数日経ちますが、私の中に巨泉さんが居ればありがたいと感じています。師弟関係だから、まだまだ巨泉さんには到達できません。40年間、いままで、ありがとうございました」と万感の思いで締めくくった。