枝雀さん長男・桂りょうば 内弟子修業終え1人立ち「父の偉大さが分かりました」
1999年に他界した落語家の桂枝雀さんの長男で、昨夏に父の弟弟子の桂ざこば(68)に入門した桂りょうば(44)が、今月いっぱいで内弟子修業を終え、1人立ちすることが15日、決まった。大阪市内で行われた「米朝一門会」の終演後に、ざこばが一門の前で明らかにした。
内弟子修業は一般的には2~3年が通例だが、りょうばはアマチュア落語家として活動した後に、40歳を超えてから入門した異色経歴もあり、1年での年季明けが決まった。
りょうばは「これまで(大阪の寄席)動楽亭の上の部屋に住まわせていただき、心地よかったんですが、まずはそこを出て行けと言われまして困っております」と笑いを誘った。
爆笑王と称された枝雀さんについて「この世界に入り、なおさら父の偉大さが分かりました」としみじみ。「どうしても父に似てくる部分もありますが、さらな気持ちで励んでいければと」と語った。
りょうばは、東京でのバンド活動や、アマチュア落語家などを経て、昨年8月にざこばに入門。今年1月に高座デビューした。14年前に結婚した妻は、生活を支えるため現在も東京で仕事を続けているという。
ざこばは、1人立ちすることになった弟子を「皆さん、今後もかわいがるなり、足を引っ張るなりしてやってください」と手荒い言葉で送り出していた。