カープV経済効果は300億円超える 須田慎一郎氏が分析

 数日前、タイガースの金本監督と直接話をする機会があった。

 カープ優勝の要因を、監督自身どのように捉えているかを尋ねると、即座にこう答えてくれた。

 「それはやっぱり打線のつながりでしょう。タイガースにはそれがなかった」

 広島東洋カープが、25年ぶりとなる栄冠を手にしようとしている。この優勝は、決してフロックではない。実力通りの栄冠であることは間違いないところだ。

 改めて言うまでもないことだが、地元の広島の街はカープ優勝に向けて沸きに沸き立っている。

 市中心部に位置する広島本通商店街では、優勝が決まった日の翌日から大々的な優勝セールをスタートさせる予定だ。

 「実数はとても把握し切れませんが、県内のあちこちでカープ優勝に関連したイベントやセールが実施されるようです。その経済効果もかなりのものになるのではないでしょうか」(広島県担当者)

 この“経済効果”に関して言えば、地元のシンクタンク、中国電力エネルギア総合研究所では、カープ優勝の経済波及効果を278億円と見込んでいる。

 筆者がザックリ試算したところでも、軽く300億円を超える数字が出てくる。

 そして、そうした経済波及効果の中心になってくるのは、飲食費を中心とする個人消費の拡大だ。

 やはりヒイキのチームが試合に勝つと、そのファンの飲食費はアルコール類を中心に拡大していくことは、過去の経験則から明らかだ。そして優勝ともなると、そうした傾向はますます強くなってくるし、その余韻は長く続くことになる。

 つまりカープ優勝によって地元の消費者マインドは、劇的にいい方向に向かうだろう。

 約300万人の人口を抱える広島県だが、県民1人がカープ優勝に関連してわずか千円の消費を増やしただけでも30億円もの経済効果が発生するのだ。

 これまで熱烈な地元ファンに支えられてきたカープだが、今回の優勝を通じて、地元経済に対してしっかり貢献できたと言えるだろう。(ジャーナリスト・須田慎一郎)

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