テントさん 若き日のダウンタウンも敬意 「すごい人おるで」
お笑いタレントのハイヒール・モモコが30日、MBSテレビの情報番組「ちちんぷいぷい」に出演し、27日に交通事故のために65歳で亡くなった漫談家のテントさんについて、若き日のダウンタウンも「すごい人がいる」と敬意を払っていたことを明かした。
モモコとダウンタウンはともに吉本興業のタレント養成所NSCの1期生。1982年に入った。今から34年前のことで、ダウンタウンが十代後半、テントさんが30歳過ぎのころの話とみられる。NSCの生徒は吉本の劇場に先輩芸人の舞台を勉強のために見に行ったそうで、テントさんもその先輩の1人だった。
テントさんの舞台を見たダウンタウンはモモコに「すごい人おるで」と告げたそうで、「すごい人おるから見てみ」とすすめたという。
テントさんの芸のひとつに右手と左手をクモに見立てた「クモの決闘」がある。師匠の上岡龍太郎さんが「どっちが勝つんや。左手に千円かける」とし、お小遣いをあげることをほのめかしたが、テントさんは「本気で戦ってるから分かりません」とし、結局右手が勝つというエピソードも紹介された。テントさんが舞台に出るときは袖に芸人が集まったそうで、芸人に愛された芸人だったという。
吉本新喜劇の未知やすえも同番組に出演し、テントさんについて「人のことを悪く言わない」と振り返った。「吉本新喜劇に出たこともあって、自分からしゃべりかけるタイプじゃない。人見知りするほう。でも、こっちから話しかけるとずーっとお話を続けて下さる」と故人の人柄をしのんだ。
未知はまた、「私が漫才をしていた時にテント兄さんも漫才していて」と振り返り、テントさんが喫茶店で「ぼく、いつ売れると思う」と未知に尋ね、未知が「もう売れてますやん」と答えると、「まだまだやで」と、のんびりとした口調をまねた。