市村正親「ミス・サイゴン」卒業へ…本田美奈子.さんの思い受け継ぎラスト公演
俳優の市村正親(67)が19日、東京・帝国劇場内で、この日初日を迎えるミュージカル「ミス・サイゴン」の上演前に報道陣の取材に対応した。市村は、前回公演の2014年に胃がんが発覚し無念の途中降板となったが、今回は満を持しての復帰。また、来年1月までの全国公演をもって、同舞台を卒業することも明かした。
1992年の初演以来、「ミス・サイゴン」に出演し続けた市村だが、今回の公演で一区切りをつけることとなった。「復帰と同時にファイナルの公演。あっという間、(思い出が)詰まりに詰まった25年目になった」と振り返った。
「ミス・サイゴン」の思い出を聞かれると「美奈子のこととかね」と、2005年に亡くなった歌手・本田美奈子.さん(享年38)の名前が口をついた。本田さんは同舞台に出演し、市村とも共演。「美奈子は隣の楽屋でね、ぼくのことを『お父ちゃん』と呼んでいて。2回公演のときなんかは、間に一緒にご飯を食べたりね…。舞台でけがをしたことも生々しかった」と、92年の舞台で足の指を骨折するけがを負った本田さんのことを振り返った。
来年1月までの全国公演で同舞台を卒業するが「美奈子がやりたくて仕方がなかったサイゴン、美奈子の思いも受け継いで頑張りますよ」と意気込んでいた。