中村吉右衛門 鬼平が「理想の上司」に選ばれた理由分析 ファイナル会見で
歌舞伎俳優の中村吉右衛門(72)が主演するフジテレビ系ドラマ「鬼平犯科帳」が12月放送分でファイナルを迎えるとあり、25日、吉右衛門が東京都内で会見し、鬼平がかつて「理想の上司」に選ばれた理由について分析した。
同ドラマは1989(平成元)年に産声をあげた。12月2日放送の『鬼平犯科帳THE FINAL前編五年目の客』、同月3日放送の『鬼平犯科帳THE FINAL後編雲竜剣』(ともに、夜9時から放送)をもって、ファイナルを迎える。
吉右衛門は印象に残った作品について聞かれ、1作目の「暗剣白梅香」をあげた。監督に「走る走る走る走る、その中で立ち回りをするということで大変肉体的にも大変でした」と初回の収録を振り返った。
さらに、鬼平の魅力はとたずねられ「理想の上司に鬼平が選ばれたこともありますが、この人について行こう、ついて行ける人物というのはなかなか難しいことだと思います。鬼平はそういう人物に描かれていますので、理想の上司にも選ばれたのだと思います。そこが鬼平の魅力だと思います」と現代も愛され続けるその秘密を語った。
視聴者へのメッセージを求められ、「長い間、見ていただいてありがとうございました」と礼を述べた。続けて、「これもひとえに池上正太郎先生の小説のお力に頼ってやってまいりました。最後の立ち回りの時に殺陣師の方が終わった時、僕のところにきて『これで終わっちゃうんですね』とぼろぼろと涙を流して、大の男が大泣きに泣かれた。それだけみなさん家族的感覚で撮って下さったのをその時に感じて、本当にありがたかったと思っています。そういうすばらしい人たちに囲まれて28年間作れましたことは本当に感謝しております。次はどなたかやられるか分かりませんが、そういう雰囲気は継いでもらいたいと思います。本当に皆様のおかげでございます。改めて御礼申し上げます。ありがとうございました」と語った。