英太郎さんが死去 81歳、虚血性心不全 新派の女方
新派の女方として長く活躍した俳優の英太郎(はなぶさ・たろう、本名大久保秋久=おおくぼ・あきひさ)さんが11日午後11時、虚血性心不全のため都内の自宅で死去したことが13日、わかった。81歳。新潟県出身。通夜は19日、告別式は20日に都内で、家族葬として営まれる。喪主は妹の大久保サチ子(おおくぼ・さちこ)さん。別途、お別れ会を開く予定。
英さんは1935(昭和10)年、料亭・芝居小屋の家に生まれた。52(昭和27)年、新派の名女方だった初代英太郎に弟子入りし、「築地明石町」で初舞台。65年、幹部昇進。師匠の死後、73年に二代目英太郎を襲名した。
新派唯一の女方として、女方芸の向上と存続に努め、13年には「FULL HOUSE」で米オフ・オフ・ブロードウェイ出演。今年9月の新橋演舞場・大阪松竹座「九月新派特別公演」での『深川年増』のおよしが最後の舞台となった。主な受賞に松尾芸能賞演劇特別賞、菊田一夫演劇賞、芸術祭賞。