歌舞伎俳優の中村勘九郎（３５）と長男の波野七緒八（５）、次男の波野哲之（３）、弟の中村七之助（３３）が２４日、岡山・吉備津神社で「二月大歌舞伎」（来年２月、東京・歌舞伎座）の成功を祈願し、鬼ケ島のモデルとされる香川・女木島も訪れた。

　二月大歌舞伎では七緒八が三代目中村勘太郎、哲之が二代目中村長三郎を名乗り、「門出二人桃太郎」で初舞台を踏む。勘九郎と七之助は１９８６年に、勘九郎と七之助の父である故十八代目中村勘三郎さんは５９年の「桃太郎」の初舞台を前に、同じ行程で成功祈願を行った。

　予報では雨とされていた天気だが、見事に晴れ。勘九郎は「父は、直前までヒヤヒヤさせる晴れ男でした。今日もやっぱり、父がそばにいてくれている気がします」と感無量の様子だった。七緒八と哲之は「かっこいい桃太郎になりたい」と、声をそろえて抱負を口にした。