女優の故夏目雅子さんのめいで、宝塚歌劇団月組・風間柚乃（かざま・ゆの）が「グランドホテル」の新人公演（兵庫・宝塚大劇場２０１７年１月１７日、東京宝塚劇場３月９日）で主要キャストに抜てきされたことが２５日、わかった。同劇団がキャストを発表した。

　新人公演は初舞台から７年目までの生徒で行われ、いわば未来のスター候補を探す役割を持っている。風間は元月組トップスター涼風真世が退団公演で演じたオットー・クリンゲラインを演じる。今回は珠城が演じる主人公の男爵を演じるのは夢奈瑠音（ゆめな・るね）。新人公演初主演となる。

　風間は２０１４年に１００期生として入団。父は飛ばし屋で知られたプロゴルファーの小達敏昭、伯母は故夏目雅子さん、さらに義伯母が元キャンディーズで女優に転身した故田中好子さんという超サラブレッド。夏目さんによく似た面立ちで、一際目を引く美貌の持ち主。だが“血筋”だけでなく宝塚音楽学校時代の文化祭でも主演、卒業時には声楽総合部門で表彰されるなど、実力も折り紙付き。入団後も着実にキャリアを積み前回の新人公演「ＮＯＢＵＮＡＧＡ」では黒人奴隷ながら信長の家臣に取り立てられた弥助を好演した。

　トミー・チューン氏の演出・振り付けのブロードウェイミュージカル「グランドホテル」は、月組の新トップスター珠城（たまき）りょうの大劇場お披露目公演。タカラヅカでは９３年に涼風主演で初演された。今回オットーは、人気抜群のスター美弥（みや）るりかが演じる。

　風間の２学年上で初舞台から５年目で、既に主演３回を数え、本公演でも主要な役を演じている暁千星（あかつき・ちせい）は、今回は新人公演の主要キャストから外れた。暁は元南海ホークス投手で最多勝のタイトルも獲得した山内和宏氏の愛娘。

　「グランドホテル」本公演は１月１日～３０日に宝塚大劇場で、２月２１日～３月２６日に上演される。