宝塚花組・同期コンビで主演 綺城ひか理「初心者的感想ですが…」
宝塚歌劇団花組新進スター綺城ひか理(あやき・ひかり)の新人公演単独初主演となる「金色の砂漠」が29日、兵庫・宝塚大劇場で行われた。
前作の「ME AND MY GIRL」では、優波慧(ゆうなみ・けい)と1部と2部を分け合っての主演だったため、“単独”はこれが初めて。本公演がトップスターの明日海(あすみ)りおのためにアテ書きされた作品とあって「私の人生経験、舞台経験では難しかった」と反省を口にした。
明日海からは「お芝居はピンポイントだけど、アプローチはアカ(綺城の愛称)の自由でいいんだよ」とアドバイスをもらったという。舞台転換や早替わりなど「芝居に没頭するより、安全面を気にした部分があった」と唇をかんだ。その一方で「初心者的な感想なんですが、お客様から拍手をいただいたとき『あれ、私に向けてして下さった?』って感動しました」とようやく笑顔を見せた。
ヒロインは同期で娘役スターの城妃美伶(しろき・みれい)。これが退団公演となるトップ娘役の花乃(かの)まりあからは「今日死んでもいい!と思ってやりなさい」と叱咤激励されたことを明かした。「おかげで心強かったです。今回だけじゃなく、これからもいろんな事に死ぬ気でやりたい」と飛躍を宣言した。
今回は宝塚音楽学校の文化祭以来のコンビ復活となった。「城妃はヒロイン経験も豊富なので引っ張ってもらうつもりだったけど、自分を男役として立ててくれた」と綺城は感謝。一方の城妃も「こんなに成長して…上級生の男役さんみたい」と驚きを口にした。
また新人公演は初舞台から7年目までの生徒で行われるため、今回で96期生6人が卒業。96期を代表して乙羽映見(おとはね・えみ)が「私事ですが今回で私たち96期生は最後の新人公演になりました。これまで楽な道ばかりではありませんでしたが、これからも花組の力になれるよう頑張ります」と、初舞台からの道のりを振り返り、あいさつしていた。