五代目中村雀右衛門が襲名披露公演 名女形だった亡き父の芸風継承へ
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歌舞伎俳優・中村雀右衛門(61)が30日、京都市の先斗町歌舞練場で「當る酉歳 吉例顔見世興行」(12月25日千秋楽)の初日公演を行った。中村芝雀が五代目中村雀右衛門を襲名しての披露公演。口上では「雀右衛門の名に恥じぬよう、芸道に精進します」と伝統ある名跡を継ぐ思いを語った。
「道行旅路の嫁入り」では娘小浪を演じ、本蔵妻戸無瀬役の坂田藤十郎(84)とともに美しい舞踊を披露。名女形だった父の四代目雀右衛門の芸風を継承する決意も感じさせた。
口上でも同席した藤十郎は「先代の雀右衛門さまとは数多くの舞台でご一緒させていただきました。ご子息のご襲名、このような喜ばしいことはございません」としみじみ。亡き四代目に代わって観客に感謝していた。