ジャニーズ後輩が語る中居正広の思いやり、SMAPの温かさ

 31日で解散するSMAPについて、29日にNHKホールで行われた「第67回NHK紅白歌合戦」のリハーサルでは、多くのジャニーズ事務所の後輩がSMAPとの思い出を語った。中でも目立ったのは、紅白歌合戦で6度の司会(紅組1回、白組5回)を務めた中居正広への感謝だ。それぞれの声をもとに、中居やSMAPの温かさについてまとめる。

 昨年の第66回紅白で白組の司会を務めたのはV6の井ノ原快彦だった。「あさイチ」での軽妙なトークや司会ぶりは知られるところだが、紅白の司会には不安を覚えていたという。「SMAPがいなかったらできなかったと個人的には思っていて」と当時を振り返ると、中居の気遣いを明かした。「中でも中居くんが何回も僕のところにきて『ここまで最高だよ。全然できてる。こんなできると思わなかったよ』とすごく盛り上げてもらった」。紅白司会の先輩としての最高の思いやりだった。

 14年までグループで5年連続で白組司会を務めた嵐の櫻井翔は、出場歌手として初出場を果たした09年の紅白を振り返った。「(嵐の)パフォーマンスを中居くんが袖で見てくださっていて。本来、歌っている時は司会の方は引っ込まれるものだったんですけど…。それは本当に心強くて、この舞台で不安でいっぱいだったのを支えてくださったなと」。姿を見せるだけで、初出場の嵐の面々には、力になる存在だった。

 中居個人に限らずSMAP全体の思いやりについてのエピソードもある。KinKi Kidsは、独り立ちする前はSMAPのバックダンサーとしてツアーに帯同していた。その中でライブプログラムの1コーナーを担当させてもらっていたが、自分たちの出番が来る前にSMAPの面々はファンに「自分たちと同じようにキンキのことも応援してあげて」とKinKi Kidsへの応援を求めた。

 SMAPがなぜこういうお願いをステージ上でしていたのか。当時を振り返った堂本光一は、「SMAPの皆さんは光GENJIの皆さんにそういうことをやらせてもらっていたそうなんですね。その時、SMAPのコーナーになるとみんなトイレに行ってしまう状態があったそうなんですよ。そういった思いを(僕らに)させたくないから、ステージの上でおっしゃってくれたんですね」としみじみと振り返った。

 この日、取材応対があったSexyZone、関ジャニ∞、V6、KinKi Kids、嵐とすべてのジャニーズ事務所の後輩が口々にSMAPに対して「偉大な先輩」、「兄さんのことを愛していく」、「背中を追い続けてきた」などと思いを語った。NHKのスタッフもそれを止めることはなかった。中居の、そしてSMAPの存在感が大きいが故に、その喪失感は計り知れない。

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