香川京子、溝口健二監督との思い出振り返る 一番大切なのは「近松物語」
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女優の香川京子(85)が7日、東京・角川シネマ新宿で開催中の「溝口健二&増村保造映画祭~変貌する女たち~」(26日まで)でトークイベントを行い、溝口監督との思い出を披露した。
溝口監督はベネチア国際映画祭で3年連続受賞という快挙を成し遂げた巨匠。香川が出演したのは同映画祭銀獅子賞の「山椒大夫」(54年)と「近松物語」(54年)の2本だけだが、香川は「一番大切な映画は?」と質問されると「『近松物語』です。お芝居の根本を教えていただいた。あれがなかったらどうなったろうかと思う」と即答した。
香川は同映画で主役のおさんを演じたが、「溝口さんは一切演技指導をなさらないんです。『もう1回やってみてください』だけ。全然分からなくて手も足も出なかった」と振り返り、体と心でぶつかっていく演技を学んだと明かした。