将棋の加藤一二三・九段（７７）럫＝は１２日、都内の将棋会館で行われた第７５期名人戦順位戦Ｃ級２組で石田直裕四段と対戦し、公式戦に出場した最高齢記録を７７歳１１日に更新した。対局には敗れた。

　これまでの記録は故丸田祐三・九段が現役最後の対局となった７６歳１１カ月。同九段は９６年３月末に７７歳１日で引退した。日本将棋連盟によると、現行規定になる前の参考として、１３年に８２歳の故小野五平１２世名人が故関根金次郎１３世名人と対戦し、勝利したという。

　加藤九段は福岡県出身。５４年、史上最年少の１４歳７カ月でプロ入りし、初めて中学生で棋士に。昨年１０月、藤井聡太四段が１４歳２カ月でプロとなり、６２年ぶりに最年少記録を塗り替え話題を呼んだ。名人１期、棋王２期などタイトルを通算８期獲得した。通算勝利数は歴代３位の１３２３勝（１１７３敗）。

　一方、加藤九段は残り２局となった順位戦Ｃ級２組で１勝７敗と苦戦しており、同クラスから陥落すれば規定により引退が決まる。